工場にある今は使われていない遊休地。砂や砂利ばかりのこの場所を好んで巣作りをする鳥たちがいると知りました。衣浦湾の自然のために何かできないか?同じ想いをもってトヨタグループが立ち上がりました。
衣浦地区に工場をもつトヨタグループ4社(株式会社ジェイテクト、トヨタ自動車株式会社、株式会社豊田自動織機、株式会社アイシン)が連携し、コアジサシ保全活動を主とする自然共生プロジェクトを始めます。
各社工場に飛来・営巣するコアジサシを主とする鳥類に関して、西三河野鳥の会と連携・協力して営巣環境を保護し、自然(鳥類)と人(工場)との継続的な共生を目指しています。2015年冬からジェイテクト田戸岬工場の一人の従業員が中心となりコアジサシの営巣地整備や誘致活動を開始。その後、ジェイテクトの呼びかけにより2017年からトヨタ自動車衣浦工場も活動を始め、豊田自動織機やアイシンも活動に参加しました。同じエリアに工場をもつ会社同士での協働活動・情報蓄積をすることで、繁殖適地が増加し、生態系にプラスになることを目指しています。
コアジサシ
コアジサシは春から夏にかけて、繁殖のために日本にやってくる渡り鳥です。海岸や河川、河口、湖沼といった水辺に生息して、魚を餌としています。水上でホバリングしながら、急降下して頭から水にダイビング。水上からモリで突いたかのような様子からアジサシ(鯵刺)とよばれる鳥の仲間です。コアジサシは埋立地や砂浜に集団でたくさんの巣を作りコロニー(集団)を形成します。昔は身近な環境で姿を見ることができましたが、現在は繁殖環境の減少から絶滅が危惧されている鳥です。